あえて失敗する訓練で災害時に備える

児童館で行う避難訓練の特徴は、スタート地点が、子ども達が日常を過ごす地域の中にあるということです。しかし、いろいろな所を遊び場にする子どもたちは、放課後の拠点をたくさん持っています。
子ども達には、「いつどこにいるときに地震が起きても、臨機応変に動けるようになってほしい」ので、いろいろな場所からの避難を想定した訓練が求められます。

2019年度にも行った「みんな、放課後どこにいる?調査」を再度行うことにしました。今回は、小学校の先生にもご協力いただき、すべてのクラス(ほぼ全校生徒)の子ども達の放課後によくいる場所を知ることができました。
すると、今回は、スケートボード場(通称:スケパ)に多くの子ども達がいることが分かりました。オリンピックの影響もあるのでしょうか?前回とはまた違った結果になったことに、驚きました。

子どもたちが良く過ごす場所は、毎年変わっていくのかもしれません。議論の結果、この調査を、毎年行うことが決まりました。

スケパは、高台にある小学校からは少し遠いところにあります。その道中には、津波避難タワーが2つあります。しかし、あえて遠いところまで避難できるかどうかを検証することにしました。地震発生後、避難を開始する時間にもよりますが、今回の設定では、ぎりぎり避難が”失敗”しました。(逃げトレを使って検証しました。)

こうした”失敗”の経験も、訓練で行うからこそ、重要なデータとなります。子ども達には、だったらどうすべきか?を考えてもらい、避難訓練のまとめポスターにまとめました。