複数の避難先を考える訓練

近くの津波避難タワーへの避難よりも、走れるのならば、より高台へ向かうことは可能ではないだろうか…?そうしたより確実な避難を検討するために、「逃げトレ」を使って、発災後15 分後から“ゆっくり歩く設定で”、高台の学校に向かう避難を行いました。なぜ15分という猶予を与えているかというと、児童館での滞在中の発災を想定しているので、発災後15 分間は、まずは身を守り、安否確認や救助活動を行う時間を設ける必要があると考えたからです。  

その結果として、発災後15分後に避難を開始しても、徒歩 10分程度の距離にある高台の小学校まで、津波到達までに余裕をもって避難完了することができました。これは、津波という外力を「逃げトレ」で想定したことで得られたものです。このスピードで学校に逃げても間に合うのであれば、そもそも最初から学校に向かって走るように指導していくことになりました。そして、それでも間に合わない!と判断した場合には、第2の避難先としての津波避難タワーがあります。避難先に複数の選択肢を持っておくことが重要だとわかりました。