簡易ベッド組み立て体験・ドライシャンプー体験

児童館での活動の特徴は、地域で議論されているナウな情報を、体験学習として取り入れながら、議論を一歩進めることができる点にあります。そこで、災害時、避難した先でどう過ごすか?という、地域で議論されている課題について、「簡易ベッド組み立て体験」と、「ドライシャンプー体験」を通して考えるプログラムを実施しました。
子ども達が活動の前に、地域のお家を訪問して、「一緒に防災の活動しよう!」と呼び掛けてくれた結果、10名以上の方が参加してくださいました!
「簡易ベッド組み立て体験」では、黒潮町の各地区でで配備が進んでいる5種類のベッドをお借りして、みんなで組み立てるところから体験しました。そして、実際に寝ころびながら、寝心地や固さ、体への負担感、そして、一番大事な、これで数日の睡眠が可能か?という部分について検討し合いました。衛生面から考えても、避難先でのベッドの導入は必要です。しかし、足腰が弱い方にとって、こうした簡易ベッドは、実はひざにとても負担がかかる高さであることがわかりました。いくつも種類を用意したことで、どれなら大丈夫そうか?組み合わせることもできそうか?など、深い議論が行われました。

「ドライシャンプー」も、災害時の生活にとって大切です。お風呂に満足に入れない状況で、自分の清潔を保つことは、心身の健康にも影響すると考えられます。そこで、市販の「ドライシャンプー」を7種類用意しました。その過程で初めて知りましたが、スプレータイプだけではなく、シートタイプ、手袋タイプ、液体タイプなど、いろいろな種類がありました。各種類の使用感を議論できるように用紙して、実際にみんなで使ってみました。(ネット通販サイトで検索すれば、本当にたくさん出てきました!)香りの好みもあれば、使いやすさも重要ですし、そもそもサッパリ感の程度を知りたいところです。

会場がものすごい”いい香り”で包まれながら、和気あいあいと体験が進みました。実は、”防災用”と書かれていなくても、ヘアケアブランド(薬局でもよく見るような)が、夏場とかの爽快感のためにドライシャンプーを発売していたりします。目的は同じなので、”防災用”と書かれていなくても、自分のお好みで選ぶこともできそうです。

こうした体験をふまえて、ポスターなどにまとめ作業を行い、町内の皆さんに結果をお伝えして、お役に立てていただくことも検討しています。「知っているけど、実際は分からない」を、児童館で体験してみることで、子ども達の防災力がアップし、それが家庭につながっていくと期待しています。